タオル製造技術「5ツ星クオリティ」が「2019年度グッドデザイン賞」を受賞
タオル美術館グループ 一広株式会社(本社:愛媛県今治市 代表取締役社長 越智康行)のタオル製造技術「5ツ星クオリティ」は、このたび2019年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。毛羽量を格段に少なくした、柔らかく内部に空間のある糸をタオル製織に用いることで、吸水性と柔軟性の高い毛羽の少ないタオルとなり、また、それによって、製造時の電力・排水等の大幅削減による環境保全にも貢献、生地の傷みや不純物残留も減少しました。この受賞においては、これら機能の向上と環境への配慮を高く評価されました。当社では今回の受賞を契機に、5つ星クオリティ製法を用いた商品の販売拡大を図るとともに、ものづくりにおけるデザインの活用を積極的に推進し、ブランドイメージの向上に務めてまいります。
技術名称: 5ツ星クオリティ
技術概要: 撚り数の少ない柔らかな糸は、紡績段階で毛羽を吸い取ることで、従来タオル製造の際に必要だった糸へのデンプン糊加工の必要がなくなりました。また、糸本来の柔らかさが際立ったことで、柔軟剤の使用量は従来の約50%に削減。さらに製織後の洗いや乾燥回数も減少したことで、排水量も大きく減少。熱量の消費は従来の約40%に抑えました。タオル製品時の毛羽立ちも約60%減、吸水量は従来の約30%アップ。(当社従来品比)毛羽落ちが少ないことで吸水性、やわらかな風合いも長持ちするようになりました。
デザインが生まれた背景: タオルを構成する糸には構造上多くの毛羽が存在します。糸は繊細な上、毛羽が製織の邪魔をするので、そのままの状態では織ることができません。そこで、製織前に糸表面をでんぷん糊でコーティングし、毛羽を固め強度を増す作業を行い、製織後、生地になった状態で熱湯や薬剤等を使用し洗浄、でんぷん糊を落とすという工程が必要となります。また、タオルの毛羽は肌についたり、洗濯のたびに抜け落ちて、タオルの風合いと吸水力低下の原因となります。
そして、タオルにとって重要な「風合い」と「吸水力」は、殆どの場合、糸の撚り数の多さで決定します。撚りは少ないほど柔らかくて吸水力は高くなりますが、毛羽は多くて糸は弱く切れやすくなります。逆に、撚りが多いと糸は強く毛羽も少ないのですが、硬くて吸水力が低くなります。従来の考えでは、柔らかく吸水性の高いタオルを目指すと、毛羽立ちが多く、強度も弱く、資源の大量消費と環境に大きな負荷を与えるというものでした。また、製品後のタオルでも毛羽は多く存在したままです。
グッドデザイン賞審査委員による評価コメント: 高い技術力で、従来の常識では考えられなかった機能を実現している点が高く評価された。具体的には、少ない毛羽量ながらボリューム感や柔らかを表現し、かつ給水量を大幅アップさせていることである。それだけでなく、タオルの製造過程においても環境負荷を下げており、まさにタオル業界におけるデザイン・イノベーションといえるだろう。
【会社概要】
社名:タオル美術館グループ 一広株式会社
代表取締役社長:越智 康行 / Yasuyuki Ochi
事業内容:タオル製造業
【タオル美術館グループについて】
1971年、グループの中核会社である一広株式会社を愛媛県今治に創業。現在、タオル美術館グループは、タオルの企画・製造・卸・販売に関わる全6社で運営されており、ほぼ全ての工程を自社で運営しています。現在弊グループが運営する直営店舗は全国に約80店舗となり、2017年にはギンザシックスにオリジナルのハイエンドラインを揃えたフラッグシップショップ「タオル シンクラボ」をオープンしました。
【本件に関する報道関係者からのお問合せ先】
タオル美術館グループ・一広株式会社
広報 斉藤
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TEL 03-5791-5101
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Source: プレスリリース新着